Q.「私達が一番心配するのは、捻挫型から自律神経障害型に移行するところでしょうか?」 |
A.「そうですね。そこが一番問題ですね。長引いている人をみますと、自律神経の症状が非常に強くなった人が多いですね。」 |
Q.「確かに、むちうち症というのは、いつ出るか分からないから怖いと言われているため、重い気持ちで過ごすわけですけれど、そのへんの気分を変えなければいけませんね。」 |
A.「はい、そうですね。周囲の人の言っている言葉にあまり惑わされてしまって、『後で出るぞ』とか『今良くても後で悪くなるぞ』という言葉に影響されてしまって病気を重くする人が非常に多いんです。それから、あまり重病だと思ってしまうと、かえって医者の言うことが信用できなくなり、そのために自律神経の症状が強くなるということがしばしばあります。それに関連するんですが、『俺は何にも責任がないのに、あいつにやられたんだ』という被害者意識を持ちすぎますと、私達が『そろそろ運動療法をした方がいいですよ』と申し上げても、『責任がないのに、何で自分が努力しなければいけないのか』と、運動療法に乗ってこない人がいます。」 |
Q.「なるほど。むちうち症に関してこそ、病は気からではありませんけど、気持ちの持ち方でずいぶん違ってくるんですね。」 |
A.「そうですね。『医者があまりこのケガに関心を持ちすぎても、持たなすぎても、患者さんの病状を悪くする』ということが、アメリカではもう30年も前に言われていますから、心理的影響がかなり大きいですね。」 |
Q.「さきほどのお話にありましたように、捻挫型であればだいたい1カ月ぐらいで治まるということですね。」 |
A.「はい、治まるはずです。ある統計によると、こういうケガの80%はやはり非常に軽いんだと、それで神経までやられているものは、せいぜい4〜5%ぐらいだろうということなんです。ですから、あまり重病だと思って心配すると必要以上に悪くなりますね。それと、やはり自律神経の障害になりますと、どうしても自分で引っ込みじあんになってしまいます。そうすると必要な運動をしなくなって家の中に閉じこもってしまい、益々それが悪循環で悪くなります。数年前、かなり年令の高い女の方がマレー半島の海峡を泳いで渡ったということがありました。その方は、むちうちでかなり苦しんでいたのですが、水泳がいいと聞いて取り組んだところ、非常に健康になって症状もとれ、そのために海峡を渡る勇気まで出たそうです。やはり、あまり引っ込みじあんにならずに、もっとどんどん積極的に身体を使った方がいいと思いますね。」 |
Q.「初期の治療が終ったら、あとはもう身体を動かすということですね。」 |
A.「そうですね。ですから、病気の移り変わりの時に適切なアドバイスをして下さる先生、その時その時に応じていろいろな治療法を考えて下さる先生によく相談し、安心しておまかせになった方がいいと思います。そうすれば、自分であまり苦しまないでもよいと思います。」 |
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